開館の経緯 Occurrence

故 竹下登先生の「古き良きものは保ち続けるべき」との言葉が常に私の心底に残り、又、二十数年前何気なく立ち寄った美術展で楠本宗平画伯の絵に一目惚れした私は、後に後援会長を務める程、楠本画泊の作品に心酔し多くの作品の収集と保存に努めて参りました。一方、美に目覚めた私は郷土作家の代表的作品を中心に、広い分野にわたって収集を重ねたある日、島根県立博物館の元学芸員であった枝野氏から「自分だけで楽しまないで広く世間の人に公開し、地域文化交流に役立つことを考えられたらどうですか」とのアドバイスに強い感銘を受け、企業人としての使命は地域社会貢献の理念を持つべきと意を決しました。
 私を育んでくれた郷土出雲の地に文化の香りを醸し出したいと、かねて準備を進めてまいりました待望の美術館が全国の神々が出雲大社に集う十月の佳き日に開館の運びとなりました。企業人六十年の集大成として地域文化向上に些かなりと寄与出来れば幸甚に存じます。

歴史豊かな神話の地、島根県出雲市にある美術館 History and mythological

今岡美術館は平成16年10月、出雲市天神町に開館した美術館です。
創立理念として、地域文化の向上と未来を担う子ども達の豊かな感性を育てることを目指して作られました。市街中ではあるものの見わたせば山と川に囲まれた自然豊かな環境に立地しております。神話の地でもある出雲のおだやかな空気が流れる中、ごゆっくり美術鑑賞をお楽しみ下さい。大社観光とあわせてのご利用、お待ちしております。

国内最大級の古木の常設展示と今岡コレクション Exhibition & Imaoka Collection

今岡美術館は全国でも最大級の古木群を常設展示している美術館です。最高樹齢1300年の欅をはじめとして数種類の古木を展示しております。遠い年月、風雪を耐えぬき樹齢を重ねた古木群には直接触れることができ、大自然のロマンをご体感いただけます。また、当館の収蔵作品「今岡コレクション」は、楠本宗平・横山大観などの日本美術を中心とした絵画作品から郷土島根の楽山焼・布志名焼の陶芸作品・彫刻・書画など幅広いジャンルの作品群です。これらは適切な時期に展示公開し、皆様にご覧いただいております。
※現在展示中の作品につきましては、事前にお問合せ下さい。

主な収蔵作家

楠本宗平・横山大観・平山郁夫・小村大雲・内藤伸・松平不昧・楽山焼空斎・布志名焼雲善 ほか